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シャンプーはきちんとしたやり方が存在します
シャンプーだけだと、月に400回以上はやっていたと思います。
その時の経験を元に記事を書いています。
突然ですが、シャンプーは上手に行っていますでしょうか。
きちんとシャンプーすることで若々しいお顔を保つこともできます。マッサージ効果で血流を良くすることで、重力や老化による肌の弛みを解消しリフトアップすることも可能です。
気持ちいいシャンプーのやり方

●プレシャンプー(濡らすこと。シャンプーの前段階)
●シャンプー(シャンプー剤を泡立て、頭皮、毛髪の汚れを浮かせる。)
●お流し(余分な皮脂、汚れ、スタイリング剤を洗い流すこと。)
●タオルドライ(タオルで水分をふき取ること。)
●ドライ(ドライヤーを使用して毛髪を乾燥させること。)
大まかに分けて、シャンプーは5工程あります。
シャンプーとは、ドライまで含めた乾かすまでを指します。
(家に帰るまでが遠足です理論です。)
適度な水分を保ちつつ、乾かすまでが大切なので覚えてください。
プレシャンプー

プレシャンプー、プレーンリンスと業界では言われています。
シャンプーをする前にしっかりと余分な皮脂や埃、スタイリング剤を洗い流すことが肝心です。
このシャンプー前の洗い流しが一番重要だとも言われています。
何故かというと、この工程で汚れの8割は落とせると言われています。
一日行動していると知らない間にたくさん、汗や油、吸気中の埃がくっついてしまいます。
洗い流しが足りていないと、シャンプーと一緒に必要ない汚れを大事な髪や頭皮に塗り込んでしまうことになります。
必要ない物は排除して、必要なものを髪と頭皮に供給してあげることが大事です。
プレシャンプーの手順
①36℃くらいのお湯がベストです。
熱すぎるお湯は、頭皮を痛める恐れもある他、必要な皮脂を取り過ぎてしまいます。
頭皮や顔はなるべく温度が低いお水で洗った方が良いと言われています。
②頭皮全体をしっかり濡らすイメージでシャワーをかけていきます。
この時頭皮全体に満遍なくお湯を行き渡らせます。
2分~3分かけてしっかり流します。
目安は、「これでいいかな?」と思ったところから更に追加で1分濡らす
イメージです。
回数で言うと、+30回くらいです。
全体にしっかり水分を与えることで、くっついてしまった油や汚れを浮き上がらせる効果があります。
またこの時しっかり流すことで、この後のシャンプーの泡立ちが良くなり、少ない力でシャンプーを行うことができます。
「段取り八分」とはよく言ったものです。
シャンプー
ポイントは「マッサージしながら、汚れを浮かせて落とす」です。
上記を意識できるかできないかで髪の痛みと頭皮の状態が変わります。
良いイメージをしながら効果的なシャンプーを行いましょう。
シャンプーの手順
①シャンプー剤を手に出します。
この時、ショートならワンプッシュ、ロングなら1~2プッシュです。
②手の平にシャンプーを伸ばします。
ここでも「空気をたくさん含ませる様に」を意識して、練るようなイメージです。
右手、左手の手の平を合わせて20回くらい、少し泡立つくらい混ぜ合わせます。
③頭皮に塗布するイメージで、均一に伸ばしていきます。
バスケットボールを、手を広げてしっかり掴むように頭皮全体にシャンプー剤を広げていきます。
優しく、優しく。
爪は立てずに指の腹を使って、ほんのり押すくらいの力加減でマッサージしながら広げていきます。
④頭皮全体に馴染んだら、ここでも空気を含ませるイメージで根本から毛先に泡を送っていきます。
素早い手つきより、大きくゆっくりを意識すると泡立ちが良くなります。
※もしここで、過度の汚れなどによって泡立ちが悪い場合は一度流して、もう一度シャンプー剤を泡立てるところから始めてください。体調不良などにより、皮脂分泌過多になっている場合もあるので、慌てず大きくゆっくり洗いましょう。
⑤両手で頭を優しく掴むイメージで5分くらいを目安にマッサージするつもりで洗います。
とにかく、優しい力加減で大きくゆっくりを意識してください。
※冬場だと寒いと思いますので、可能であればシャワーを出しっぱなしか、湯船にゆっくり浸かりながら行うとマッサージ効果も高まります。
⑥髪は擦らない
ここまでほぼ頭皮の話をしてきましたが、髪に対しても注意があります。
髪は日中、紫外線や空気、衣服との摩擦によって傷んでいます。
ドライヤーで乾かす時に乾燥もしています。
また入浴の際は、髪は水分を含んで膨張します。
カラーやパーマを行い、傷んだ髪は水分を含むと伸びます。
これは水分を含むことで膨潤するからです。
つまり、乾いている状態より柔らかく傷みやすい状態にあると言えます。
そんな状態の時に強く擦ったりすると更に傷んでしまいます。
髪を洗う時には、優しい泡でつつみこみ頭皮と同じく揉むように洗うべきです。
忙しい時にはなかなか髪にまで気を遣うことは難しいですが、これも知っているか知らないかで大きな差が出てくるので注意が必要です。
頭皮の注意点
この時、強い刺激を与えると頭皮に傷がつき炎症を起こします。
炎症を起こすと頭皮は赤くなり、痒みやフケの原因にもなります。
※既に頭が痒い人は、乾燥やアレルギーといった様々な理由がありますが、優しくゆっくり洗うことを意識してください。お湯の温度にも注意です。
お流し

お流しのポイントは、しっかり流す。
これに尽きます。
シャンプーの前にしっかりと濡らしましたが、その倍くらい流した方が良いです。
目安として5分くらい流すとベストです。
時々、誤った認識をされているお客様がいらっしゃいます。
「高いシャンプーとトリートメントを使用しているので、良い成分(安全かつ栄養成分豊富)は完全に流さずに少し残るくらいが良いと思っている。」
という意見ですが、これは大間違いです。
スタイリング剤も含め、シャンプー剤やトリートメントの栄養成分が豊富でも肌に残すのはリスクしかありません。(※ごく稀に残した方が良いと言われているものがあるようですが、おすすめしません。)
何故かと言うと、人体には「経皮吸収」という皮膚から物質を微量吸収する性質があります。当然、シャンプーやトリートメントには化学物質が含まれており、体に必要ないものまで吸収されてしまいます。
また、水分を含んだ物質を残しておくと、カビやバクテリアが繁殖し予想外の問題に発展する可能性もあります。
お流しの手順
①地肌から、できれば両手を使ってシャンプーと同じ感覚でまんべんなく手を入れて行きます。
頭全部にある毛穴を触るイメージで、こちらも優しく流していきます。
流す時間は4~5分を目安に流してください。
トリートメント(リンスを含む)
トリートメントは、地肌につけないように塗布していきましょう。
理由は、トリートメントやリンスと呼ばれる物は簡単に言うと「油」だからです。
シャンプーを洗い流す際に、しっかり流すことを説明しましたが、トリートメントも同様残しても良いことはありません。
また、根本は痛みが少なく栄養を与える必要がないからです。
傷んでいる毛先を中心に塗布していきます。
タオルドライ

タオルドライはしっかり行います。
そうすることで、ドライヤーの時間を短縮できます。
ドライヤーの時間を短縮することは、乾かし過ぎることを減らし痛みを少なくすることでもあります。
タオルドライでしっかり水気を取っておくことで、長い目で見た時に痛みを抑えることが可能です。
タオルドライの手順
①ここでも髪を擦らないように水気を取ります。
「パンパン」とタオルで髪を挟んではたいたり、「ギュッギュッ」と掴むようにして水気を取りましょう。
②頭皮の水分は指を立ててタオルで擦らないように、ここでも手を大きく広げタオルを間に挟んでマッサージするように頭皮の水分を取っていきます。
③目安としては、雫がしたたり落ちて来なければ大丈夫です。
ドライ

ドライは、なるべく短時間で効果的に行いましょう。
乾かしすぎると髪がパサパサになり、ダメージの原因になります。
理想は90%乾かし、10%水分を髪に残すようなイメージでドライを行います。
完全に乾かすことが良いと思われていますが、特に冬場は空気自体が乾燥しているので乾かし過ぎることはオーバードライと言われ、良いことがありません。
ドライの手順
①根本、頭皮から乾かしていきます。最初は水分が多いので、髪を持ち上げ根本に空間を作るように髪を持ち上げていきます。
②毛先は基本最後まで放っておいてOKです。(根本を乾かしているうちに勝手にある程度乾きます。)
③頭皮がある程度乾いてきたら中間へ進み、最後に毛先をドライしていきましょう。
※90%ドライの状態が分かりにくいと思います。そんな時は冷風を当ててみてください。乾いていない部分に冷風を当てると、濡れていることがよく分かります。その場合、再度温風を当て乾かし過ぎないようにドライ続行です。
何度か90%ドライを意識して乾かしていくと、乾かし過ぎと理想の水分バランスが分かるようになってきます。繰り返し続けていくしか道はありません。
意識するかしないかで、特にロングの方はダメージが変わるので乾かす練習を続けていきましょう。
因みに、ドライは毛髪を多面的に捉えることが大切です。

こんな感じで、髪の毛を1本の円柱だとイメージします。
全部の方向からまんべんなく乾かすことが大事なのですが、それは何故か?

一定方向からだと上の図の様に温風が当たらなかった部分に水分が残ってしまい、この水分が時間の経過と共にスタイルを乱す原因になります。
オーバードライ(乾かしすぎ)はNGですが、乾かないのもNGです。
毛髪の中心に少し水分を残すイメージで乾かすと90%ドライに近づきます。
難しい技術ですが、イメージできるかどうかで大分違うので頭の片隅に置いておきましょう。
まとめ
●プレシャンプーは、36℃くらいのお湯で2~3分しっかり濡らす。
●シャンプーは、優しい泡でゆっくり洗う。
●お流しは、5分かけてしっかり流す。
●タオルドライを行う際には髪はなるべく擦らない。
●ドライは、水分バランスを意識する。90%ドライが理想。
上記を少し意識するだけで、頭皮の痒みやフケ、髪のダメージを軽減することができます。
シャンプーのやり方は、求めて聞かない限り誰も教えてくれません。
特に美容室で聞くと、「何か追加で買わなければいけないんじゃあないか?」という心理も働いてしまい聞きずらい方もいるそうです。
信頼できるスタイリストは、どんな事がダメージ軽減に繋がるのか知っているのでどんどん聞きましょう。
トリートメントも大切ですが、日々の心がけが重要です。
以上、シャンプーのやり方でした。
【おわり】