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遊びながら楽しく学ぶ!おすすめの研修ネタ

なかなかやくだつブログ.研修ネタ
いぬ
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新人教育や社内セミナーなどで研修を行う場合、「受講者のためになる内容で、かつ面白い研修」のネタに困る事があります。そんな時におすすめのワークを紹介します。

【ネタバレ】どんなに座学をしても聞いている人は数%です。実際に体を動かすワークをやった方が学びは多く印象にも残ります。

本記事では、以下の内容を解説します。

この記事で伝えたいこと

・座学は多くて90分弱。

・「気付き」を提供する。

・遊びながらのほうが身に着く。

この記事を書いている人

役者を10年以上やってきました。芝居を通して学んだ「演じる」というノウハウで、時々新人研修や接客対応について講義をしています。

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研修は遊びを取り入れたほうがウケる

ボート遊び, 極端なスポーツ, ゴムボート, 連合, 男の子, 家賃, タッセル

真面目で、タメになる話は思ったより記憶に残りません。

新人研修や、その他研修の際に遊びながら体を動かすと感情に作用します。すると何年か経っても内容を覚えている事が多いです。

僕もいくつかセミナーや研修を受けてきました。元々「凄そうな話を聞くのが好き」だった為、20代の頃からお金を払ってセミナーに出かけていました。

しかし沢山受けたセミナーの内容を今思い出そうとしても全く覚えていません。

実際に人の記憶なんてそんなもんです。

講義をする方からしたら、何時間も、何日もかけて作った内容が誰の身にもなっていないと分かったら悲しいですよね。しかし、現実はそんなもんです。

ならば、せめて少しでも記憶に残るような研修をした方がいいですよね。

そこで、体を動かすワーク(レッスン)を取り入れてみてください。

僕が行うワークは「インプロビゼーション(improvisation)」を取り入れて、研修の際に新人の方や社員の方に実際に体験してもらっています。

インプロビゼーションとは、簡単に言うと「即興芝居」の事です。台本やお話の構成が全くない中で行うお芝居のことです。

このインプロをベースとした研修を体験した方が、①自分で考える。②体験する。③気付きを得る。④行動する。

このステップを踏みやすくおすすめです。

※実際に講義やセミナーをする人がワークを沢山遊んでみて、面白さが分かってから実施したほうが効果は抜群です。

入門編:プレゼントゲーム

手, ブーケ, フェンス, ギフト, 与えます, 祝います, 関係, 喜び, 花

【やり方】二人一組でA.Bに分かれます。Aの人がBの人に、何でも良いので直感でプレゼントを渡します。

※プレゼントは架空のもので、目に見えません。透明なプレゼントを受け渡しして、ごっこ遊びをします。

次にBの人は、Aの人の見た目、動作、直感でプレゼントが何なのかを決めて受け取ります。

例えば、Aの人が重そうな大きなプレゼントをBの人に渡そうとしていたら、Bの人はプレゼントを具体的に決めてあげます。

上の場合、僕なら「漬物石」とか言っちゃいます。

プレゼントは凄いものでなくてOKです。どこにでもあるつまらないものから、普通なものでも何でも大丈夫です。無理やり面白いものだったり、豪華な物をあげなくていいんです。要はウケを狙ったりするのはNG。直感に任せて決めちゃいましょう。

では、漬物石として話を進めます。

最後にBの人からプレゼントをくれたAの人に向かって一言何かを伝えます。

理想は「ありがとう。」が素直に言えると良いですね。

これで終わり。

このゲームで身に着くこと

バルーン, 中心部, 愛, 赤, ロマンチック, 幸せ, カード, バレンタイン

相手の気持ちを考えることを楽しく学ぶ為のワークです。

社会に出ると、必ず誰かと一緒に仕事をします。または、従業員とお客様という関係性で接する事があります。

そんな時に「この人は何を考えているのだろう。」という、相手の深層心理にある欲求が理解できたとしたら無敵です。

どんなことをして欲しいのか先回りして予想できると「気が利く」と思ってもらえます。

※考え方ややり方は千差万別だと思いますが、一つの例として見てください。

相手の気持ちを完全に理解することは不可能ですが、少しでも気付く事ができたとしたら……。相手が本当に求めている物や事を提供する事が可能になります。

プレゼントゲームでは、①相手をよく見る。②関わりを持つ。③言葉を交わす。

この3つを遊びながら体験することで、楽しく人と関わることの基礎を学ぶ事ができます。

AからBの人にプレゼントを渡し終えたら、次はBの人からAの人にプレゼントを渡します。

ごっこ遊びを通じて、実際に体を動かすことで「何となく聞いて終わる研修」から「記憶に残る研修」へとグレードアップさせることができます。

僕はこのプレゼントゲームをいろんな研修の場で行いますが、さっきまで寝ていた人やつまらなそうに話を聞いていた人も、楽しそうにワークを行なっている姿を目にしてきました。

どんな座学よりも、自分で感じて行動する事の方が価値はずっと高いと思っています。

比較的簡単なワークなので、普段座学が中心で反応が良くない!?と感じている方は是非取り入れてみてください。

研修に取り入れる場合には、事前にワークの趣旨を練習相手に共有した上で何回か行ってみましょう。

何回か行うと、もらって嬉しいものや、そうでないもの、反応に困るものなど様々な受け答えのパターンが存在します。

中にはプレゼントしたのに謝罪しなければならないケースさえ発生します。

どんな結果になってもいいのです。

その場で起きた不足の事態でも前向きに取り組んでみてください。

どうやったら相手を喜ばせることができるのか?

これを考えながらプレゼントゲームを行なってみてください。

ポイント

ブラインド, ターゲット, 目的, Dart, 失敗しました, 実業家, 矢印

「上手くやろうとしない」

これに尽きます。

何故かと言うと、遊びの延長でレッスンを行うと良くも悪くも気持ちに余裕が生まれて、「ウケることをやってやろう」とか「自分だけの特別なアイディアを出そう!」としてしまいます。

意欲的になる一方、単なるアイディア合戦になってしまい本来の目的から脱線してしまいます。これでは本末転倒で、学びたい事とは別のことを考えてしまいます。

なので、上のようなアイディア勝負ではなく、ありのままの自分が考えるごく普通のアイディアを出してもらうようにしてください。

プレゼントゲームだと、多く見られるのが奇抜なプレゼントだったり、面白おかしい渡し方だったりがあります。

予め「何の変哲もないありきたりなプレゼントで結構です。相手を見て直感のままプレゼントを決めてください。」事前にそう伝えたとしても、こんな意見が出てきます。ほぼ言い訳なのですが…。

男性
男性
プレゼントだから相手のことを思って失礼のない物を選びました。

皆さんそのように言い訳をしちゃいます。

確かにこのワークを行うペアが、普段上司と部下という関係でリアルな状況下だったとしたら、上司に小石をプレゼントするなんて考えられませんが、そこはワークです。今はワークという状況下だとお伝えして、直感を信じてもらいます。僕が言う直感は、見た相手にプレゼントを渡そうと思った時に頭の中にバチバチっと思い浮かんだ「それ」がいいんです。

相手の立場を思いやって考えたプレゼントは「直感ではない」のです。

このワークでは、アナタが一番最初に思いついた発想を大事にすることと、それによって発生する関わり合いを楽しむ為のワークです。

他人の評価は一度捨ててしまいましょう。

お互いにオープンになって、人間の印象の面白さや、返ってくる反応の素晴らしさを認めるワークなのです。

無理に考えた面白いプレゼントや、ウケを狙ったシチュエーションなんか何の役にも立ちません。実際にお客様に接客する際に、共感してもらえない提案ではお互いに気持ちが悪く上手く話が進みません。

それこそ失敗になってしまいます。

ここで多くの人は実際の失敗を気にし過ぎています。だったら、ワークで沢山失敗して対処法や相手に自身の気持ちの押し付けをしてしまっていることに気付いておくべきなのです。

100失敗しておけば100通りの対処法が学べるのです。

100個の経験があれば、どんなに臆病な人でも少しは自信になると思います。くどいようですが、プレゼントゲームは失敗することを学ぶのではなく、人と関わることの素晴らしさを学ぶワークです。

基礎の基礎として、このワークを通じて提案することと受け取ることは非常に大切なコミュニケーションなんだと少しでも気が付けばOKです。

そこから自分で考え、自分なりの答えを探すことができれば更に良しです。

研修というと、僕個人の意見ですが「如何に失敗しない方法を学ぶか?」という点に偏っている気がします。僕は逆で、失敗することは悪い事ではありません。失敗して、どう対処するか?の方が大切だと思います。

「失敗したらゲームオーバー」を学ぶと、仕事に対して怖いイメージが出来上がります。少なくとも心の奥底にはこういった意識が芽生えてしまいます。すると実際に失敗したら立ち直れなくなってしまったり、向上心が奪われ仕事がつまらないものになってしまいます。

これでは残念過ぎます。

苦手意識を植え付けるのではなく、「人と関わることって楽しいことなんだ!」そういう発見をしてほしいと思っています。

まとめ

記事のポイントをまとめます。

楽しみながら学ぶ

・身体を動かすワークを取り入れてみる。

・小さい気付きを発見してもらう。

・失敗すら楽しむ。

・身体と心に残る体験を提供する。

僕が考える理想の研修は、終わった後の笑顔と活力です。

研修に参加される皆さんは、明らかにやる気があって「何か持ち帰ってやるぞ!」という方もいれば、「めんどくせーなぁ。」と見るからにやる気の無い方まで様々です。

両者が何かしら得てくれたと実感できる空気があって、セミナー会場全体がオレンジ色になるというか、温度が少し上がるというか。

そういった空気になったら成功なんだと僕は思っています。

「良いアイディアを得たければ旅に出ろ。」

そんな言葉がありますが、要は頭も体も動かさないと物事は前に進まない様にできているんだと思います。

内容も素晴らしくやる気もみなぎる研修でも、少し時間が経てば記憶から薄れてしまいます。そこに身体を動かすワークを取り入れることで、動くことでしか得られない気付きがプラスされて人の記憶に残るんだと思います。

もっと考えて行動してほしい!

そんな風に考えている講師の方は、研修に動きを取り入れてみてはいかかでしょうか?

【おわり】